サービスマネジメントシステム(SMS)とは

ISO20000は、英国規格BS15000が国際規格化される形で制定されました。英国の政府機関が先進企業のシステム管理の取り組みをガイドラインとしてまとめた「ITIL(ITインフラストラクチャー・ライブラリー)」を基に拡張したものです。

ISO20000では、情報システムを用いたサービスの運用・管理方法を「サービスレベル管理」「変更管理」「予算・会計管理」のプロセスで定義されています。また、2011年に規格が改訂され、最近版は、2011年版となります。2011年版規格では、ISO9001:2008(厳密には2000年版)よりPDCA概念が継承され、ISO9001やISO27001との調和が進んでいます。

最近、国際認定スキームが、itSMF認証スキームのAPMGへの移管されました。

注)APMGとは:
APMG(APM Group)は、OGC(Office of Government Commerce/英国商務局)の公式な認定機関。

・APMGは何の略か? 1995 年リチャード・ファロ CEOが英国のプロジェクト管理協会(Association of Project Management)の理事であった時、協会の取引部門としてAPM Group.を立ち上げた。 しかし、2000年に協会は会員制にフォーカスし、APM Groupは OGCと協力してPRINCE2 認証プログラムに集中することを決定した。APMGがPRINCE2資格認定制度の組織として人々に広く知られるようになったため、両者に名前が残ることに合意した。 APMGは現在世界的な認定機関となり、APMのルーツからだいぶ離れた。現在APMGは、 ‘Accrediting Professional Managers Globally’の略語としている。

ISO20000:2011年版の全体体系は、「情報技術-サービスマネジメント」という総合表題のもとに構成されています。

 第1部:サービスマネジメントシステム要求事項
 第2部:サービスマネジメントシステムの適用に関する指針
 第3部:ISO/IEC 20000-1の適用範囲定義及び適用性の手引き
 第4部:プロセス参照モデル [技術報告書]
 第5部:ISO/IEC 20000-1の模範実施計画 [技術報告書]

サービスマネジメントのためのプロセスアセスメントモデルは、第8部として作成されます。尚、ISO/IEC 20000-1 第2版(ISO/IEC 20000-1:2011) に対応するJIS Q 20000-1は、2012年7月に発行予定。

旧規格と新規格の対比のポイントを以下に記します。

  1. ISO 9001との整合を高めた。
  2. ISO/IEC 27001との整合を高めた。
  3. 国際的な用法を反映するため用語を変更した。
  4. 多くの定義を追加し、一部の定義を改訂し、2つの定義を削除した。
  5. サービスマネジメントシステム”という用語を導入した。
  6. ISO/IEC 20000-1:2005の箇条3と箇条4を結合し、すべてのマネジメントシステム要求事項を1つの箇条下においた
  7. 第三者が運用するプロセスのガバナンスに対する要求事項を明確化した。
  8. SMSの適用範囲の定義についての要求事項を明確化した。
  9. ・サービスマネジメントのプロセス及びサービスを含む、SMSに適用されるPDCA方法論を明確化した。
  10. 新規サービス及びサービス変更の設計及び移行について新規要求事項を導入した。

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